11月24日の講座


コロナ感染の拡大に伴い、今回の教室は、机を撤去しソーシャルデイスタンスの距離を広げて行いました。朝の連絡ミーティング。 ・・・・・いつものように緊張の時間です。講義開始前に「2回目の 特別講座_これからのスマホ・ラインを使いこなす」の説明、参加者の募集説明を 山下理事から有りました。受講生の真剣な眼差しに、山下理事も力がこもった説明でした

午後の講義前に 先日11/12実施しました「校外学習」の様子感想を各班の代表者より報告会が有り、皆の感想『楽しかった』の声にスタッフ一同受講生が喜ぶ事が出来、開催をして良かったと思う一言でした。

 


午前の講義は中国文学_人物学「書道の本髄_村上 三島」。株式会社 雪江堂 代表取締役 村上三島のご子息  村上 正人氏 講師。

「現代書道の巨匠」 高槻市名誉市民の一人、村上三島氏について、ご子息でもある村上正人氏の講義、ビデオを使用して偉人を学ぶ講座でした。勲三等旭日中受賞、文化勲章、日本芸術院賞を受賞され、令和天皇陛下がご成婚の時に「飛翔」の書をプレゼントされ、篆書、隷書、楷書、行書、草書を駆使して、躍動感に充ち格調高い中温かさを備えた独特の書風を確立し、村上三島氏の書が、現在の書道界に非常に影響を与えています。 中国の明代・清代の書家の書を学び、特に王鐸を学び、日中間の書道の交流にも尽力し、1993年中国人以外では初となる上海美術館の特別顧問、特別研究員に就任。

中華人民共和国建国40周年記念で中国書畫の巨匠董 寿平と村上三島との共同書画作品展は、観る人全てに偉大さを見せつけました。功績は日本全国で周知の通りですが、御家族しか知らない村上三島氏のエピソードを話され偉人も一人の人間であり、身近に感じることができ、知らなかった人物像を垣間見えたように思いました。

いつも、村見三島氏は、「思いを込めて筆を動かす」事をよく話されていたそうです。

 病床で、最後に出展された日展開催の状況報告にも、ご子息に最後の自作書の感想を聞かれ、三島氏は「やっと満足する線が書けた」と話され、偉人であるがゆえに、現状に満足せずに自分の道を探求されていると感銘を受け書の奥深さを知りました。晩年になっても創作意欲は衰えず、パソコンやワープロの普及に対して、手書き文字の良さを意欲的に追及されていました。半紙、硯は「中国製」。墨、筆は「日本製」を使用。墨をするのは、家族(奥方、娘)で、男性は左手で摺るもの、墨を力強く摺ると墨の成分が崩れて筆を痛める、摺った墨は布で濾す程の拘りを持っていました。

講義も皆に分かるように話されて、受講生も真剣に聞き入っていました。 質疑も時間が無くなる程でした。


午後の講義は社会学_文学「絵本童話の朗読を楽しもう」。高槻商工会議所会員 日本民間放送連盟優秀賞受賞 フリーアナウンサー 辻 ひろ子 講師。7月の講義からの2回目の登場です。 

人は一生の中で3度、絵本童話を読みます。初めは幼少の頃、2日目は親となって子供ために読む。3回目は中高年になって自分の為に読む。 同じ絵本童話でも、新たな視点で見ることが出来、本当に解釈が深まり、神髄を理解し、感動し、楽しめる事が出来ます。 絵本童話は想像力を育て、感情を豊かにします。 今までに読んだ絵本童話を今一度読み返すことで、癒されます。 『人生経験が多い分幼少期と違った心になれます』 特に中高年は、声を出して自分の為に読むことで、脳への活性化、心の活性化にも繋がります。

<今回の講座は>

 ・現代絵本童話作家の斎藤倫作「えのない絵本」の朗読。

 ・古典的童話作家の代表、新美南吉の生涯。

 ・新美南吉作「ごんぎつね」の朗読。

講師の朗読は、疲れた心を温かく包みかまれる気持ちで、非常に心地よい時間でした。受講生は目を閉じて、絵本童話の物語の中の情景を想像しているようでした。質疑では、「この物語は、読者に何を伝えたかったか」と、明らかに幼少期では、考え付かないコメントが有り、まさに人生経験を積んできたからこそ感じる事だと思いました。